【私が癒えるまでの全記録】⑨ 私はゴキブリ人間
自分がどんな人間かをイメージしてみたら、「ゴキブリ」のような人間だった!
それに気づいたときは、あまりにもショックが大きくて、呆然としました。
今回は、自分が「ゴキブリ人間」だと気づいたエピソード、それを嘆き悲しむ私の部分、それを楽しむ私の部分について、お伝えします。
自分が「ゴキブリ人間」だと気づく
「ハコミセラピー(心と身体の両方に働きかけるセラピー)」では、セラピーセッション(心理療法)の練習をするために、月1回、勉強会をおこなっています。
その勉強会で、ハコミ認定セラピストを目指している女性に、1時間のセラピーセッションをしてもらいました。
テーマは、対人恐怖の症状について。
「ハコミセラピー」のスペシャル企画ワークショップで、参加者と関わるのが、とてもつらかったからです。
「ハコミセラピー」のBeingコース(体験を重視し、自分らしく在ることを大切にするコース)に参加して、2年が経とうとしており、Beingコースでの居心地は、とても良くなっていました。
ところが、知らない参加者が多いスペシャル企画ワークショップでは、話すときに顔がひきつったり、声がうわずったりして、居心地が悪いこと、この上なかったのです。
ワークショップでの居心地の悪さを、「マインドフルネス」の状態で感じていきます。
※「マインドフルネス」とは、ゆっくり深呼吸をしながら、目をつぶり、身体の中で起こっていることに注意を向けていく状態のことです。
すると、イメージの中で、私は、巨大なゴキブリになっていました。
人間と同じ大きさのゴキブリです。
私は、自分に対して、そんなセルフイメージを持っていたのです。
「ゴキブリ人間」の自分を嘆き悲しむ部分
「ハコミセラピー」のセラピーセッション(心理療法)の最中に、自分が「ゴキブリ」のような存在であることに気づいた私。
しかも、人間と同じ大きさの、巨大なゴキブリです。
「みんなから嫌われる!」という恐怖がこみあげ、胸が苦しくなっていきます。
「やっぱり、私は要らない子なんだ!」
息が詰まりそうでした。
ところが、イメージの中で、「ハコミセラピー」の仲間が、「わあ!羽が黒々としていて、つやつや光っていて、きれい!」と、私(ゴキブリ人間)の羽をなでているのです。
私は、思いました(考え方のクセが、バリバリに入っています)。
「ハコミセラピー」のBeingコースの仲間たちは、自分らしさを見つけようとしている心清らかな人たちだから、私が「ゴキブリ人間」でも受け入れてくれるんだ。
それ以外の人たちが、「ゴキブリ人間」の私を、受け入れるはずがない。
イメージの中で、「ゴキブリ人間」の私が登場した途端。
悲鳴をあげ、逃げまどう人たち。
スリッパで私をたたきつぶそうと向かってくる人たち。
そんなイメージが、まざまざと浮かんできました。
私のイメージは、その後も、展開していきます。
カサカサと地面をはいつくばって、逃げきった私(ゴキブリ人間)は、いきなり、すくっと立ち上がります。
そうしたら、女の子が、背中にゴキブリの着ぐるみのようなものを、身につけているのです。
その女の子は、私の心の中にいる元気なキャラクター、「なおちゃん」。
「なおちゃん」は、丘の上に立っており、夕日に向かって、叫びました。
「いつか、人間になりた~~い!!」
真剣な顔の「なおちゃん」。
背中側から見ると、ゴキブリにしか見えない着ぐるみ。
妖怪人間ベムの決まり文句。
イメージしていたのは私自身なのですが、思わず、吹き出してしまいました。
とはいえ、自分が「ゴキブリ人間」であることが、嫌で嫌でたまらず、嘆き苦しんでいる私のほうが大きくて、セラピーセッションの後、気分はどんより…。
日常生活を送っていても、「私はゴキブリのような人間だ」という考えが、頭をよぎり、その都度、胸が苦しくなりました。
「ゴキブリ人間」の自分を楽しむ部分
「ゴキブリ人間」である自分が、嫌で嫌でたまらず、耐えきれなくなった私。
今度は、ハコミ公認トレーナーの女性の個人セラピーを受けました。
「ゴキブリ人間」であることを、私の心の中にいる元気な女の子のキャラクター、「なおちゃん」は、どう思っているのか。
私は、「なおちゃん」を「インナー・チャイルド(心の中にいる傷ついた子ども)」だと思っていたので、「なおちゃん」の思いを見ることにしたのです。
ところが、「なおちゃん」は、「ゴキブリ」であることを気に入っているのです。
イメージの中で、「なおちゃん」は、ゴキブリの着ぐるみを背中にはりつけたまま、羽を金色に染めてみたり、黒い羽根にカラフルな水玉模様をえがいたり。
そして、「なおちゃん」は、金色や水玉模様になったゴキブリの羽を加工して、ストラップを作り出します。
きれいなゴキブリの羽で作ったストラップを、お友だちにあげようかな、メルカリで売ってみようかな、とウキウキ。
私は、ポカンとしてしまいます。
自分が「ゴキブリ人間」であることが、嫌で嫌でたまらず、狂おしいほどに嘆き悲しんでいる私がいるのに…。
あまりにつらくて、ネガティブなビリーフ(自分を否定する考え方のクセ)も、ネガティブな感情も、一瞬で手放せるという技法を、学びにいったのに…。
それなのに、自分が「ゴキブリ人間」でいることを、まったく気にしていないばかりか、楽しんでいる私がいるなんて。
心の中にいる批判的なキャラクター、「タカハシさん」は、「ハコミセラピー」の「マインドフルネスワーク」で話し合いをして以来、なりをひそめています。
私の中の、どの部分が、自分に最悪なセルフイメージをはりつけ、そのことを嘆き悲しんでいるんだろう・・・。
私の自己探求は続きます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
続きはこちら。苦しみの原因が分かりました。