夫が大キライでも構わないって思ったら楽になった
結婚して15年、いろいろなことがあり、夫のことが嫌で嫌でたまらない状態に…。
ところが、ふと、「こんなにキライな相手なのに、それなりに一緒に暮らせるもんなんだね~。人間って、スゴイわ」って思ったら、気が楽になりました。
今回は、夫がキライになった根底にあるもの、気が楽になった理由など、考えてみました。
夫のことがキライと自覚するまで
私の夫は、根はいい人なのですが、お金に関しては、からきしダメ男。
結婚時には、数百万の借金もち。
結婚後は、新居、新車、新しい家電、そのほか、ほしいモノを買わずにはいられません。
私は、産休中は仕事をしませんでしたが、お金の心配があったので、息子を5カ月から保育園に預け、必死に働きました。
仕事、育児、家事をすべて一人でやっていたので、1年後には、無理がたたって、原因不明の高熱が3日も続いたほど…。
それなのに、マイペースな夫は、毎日、楽しそうに過ごしており、結婚から数年後に、仕事でミスをして、会社をクビになってしまったのです。
まあ、失職は仕方がないと思ったのだけど、クビから1年後、ようやく内定が出た会社を「年収が前職より低い」という理由で、蹴りやがった!
その後、無職2年の期間を経て、やっと就職できたのに、「残業手当がつかないから、残業しない」と、早々に帰宅し、半年後には契約社員に格下げ、給料は半減!!
私が、泣きながら、「会社の方針に従って」とお願いしても、聞き入れません。
私は、金づる&家政婦に過ぎないのか!?
もともと、「やっぱり私は要らない子」という思い込みがあるので、夫の言動に、「やっぱり、私は道具として使われるだけの人間。生きる価値なんてないんだ」と絶望します。
深く傷ついた私をふるいたたせて、生き延びる道を模索するために、怒りが発動するのですが…。
どこかで、「私は要らない子だから、こんな仕打ちを受けても当然」と思ってしまい、怒りを飲み込んだまま、1年が過ぎました。
その頃、「ハコミセラピー(心と身体の両方に働きかける心理療法)」の「Beingコース(体験を重視し、自分らしく在ることを大切にするコース)」に参加して、半年が経っていました。
心の居場所ができてきたせいか、
「こんな状況にガマンをしなくてもいい。
夫のことを嫌ってもいいし、キライだと思うのは自然なこと」
という気持ちがムクムクと…。
それで、夫に対して、
「2年以内に、クビになった会社と同じ年収を得なければ、離婚。
犯罪行為以外は、何をしてもOK」
という条件をつきつけたのです。
夫がしぶしぶ承諾したので、「勝った!」と思い、私は離婚に向けてせっせと準備を始めました。
ところが、離婚を提案した半年後、夫は起死回生の一発逆転満塁ホームランを放ち、別な会社に転職。
離婚はなくなってしまった…。
夫と決別する作戦に失敗した私は、ここにきて激しく噴き出してきた「夫が大キライ」という気持ちを残したまま、夫と暮らすことになりました。
大キライな人とも一緒に暮らせると気づく
大キライな人と一緒に暮らすのは、精神的にかなりキツイ。
「ハコミセラピー」のBeingコースには、引き続き参加していたので、そこで、自分への理解が進み、人間としての幅が広がったら、夫のような人間でも受け入れられるだろうと期待していました。
でも、「そのままの自分でもいい」と思えるようになればなるほど、夫にガマンができなくなったのです。
どうやら、自分を大切にできるようになると、自分の「感情」も重んじるようになるので、夫に対する怒りが全開になってしまうみたい。
これまで、よっぽど、自分の気持ちをないがしろにして、ガマンしていたんだなあと痛感しました。
夫が、どうしても離婚に応じてくれないので、第三者に入ってもらおうと考え、二人でカップルセラピーを受けたけど、ラチが明かない。
夫が帰宅する前に寝たり、週末は研修会に出かけて顔を合わせないようにしたりと、すれ違い作戦を実行して、何とかしのぎました。
ところが、コロナウィルスの感染拡大を防ぐため、緊急事態宣言が出されてしまった!
夫が在宅勤務で、私は仕事が休みとなり、息子も休校で、みんなが家におり、ギスギスするかと思ったら…。
意外と気持ちが楽なのです。
なぜかというと…。
「こんなにキライな相手なのに、それなりに一緒に暮らせるもんなんだね~。人間って、スゴイわ」と、しみじみ思ったから。
大キライなヤツのためにご飯を作って、掃除をして、洗濯をして…。
死ぬほどキライな人と暮らしても、私は、こんなにたくましく生きているんだから、大丈夫だなって感じ。
じゃあ、なんで、一緒に暮らしているのか?
義理と人情です。
一人の人間を飢えや不衛生な環境で苦しめるのは、私の価値観に合わないから。
そのことを夫に伝えたら、「ナオミは、どこか、男らしいところがあるからなあ」と納得されました。
大キライな夫と暮らせる理由
義理と人情で、夫と暮らしているのは間違いないのですが、どうして気が楽になったのでしょう。
自分の心をほどいていくうちに、常識や期待にしばられなくなったからです。
夫婦は仲良く、協力して、お互いを思いやって暮らすもの。
夫婦の仲が良ければ、子どもはすくすく育つはず。
そういった常識や期待にしばられている間は、金づる&家政婦にされているような自分が情けなかったし、夫婦仲の悪さが息子に害を及ぼすのではないかと不安だったのです。
でも、夫婦の間に愛情がなくても、協力しなくても、思いやりをもてなくても、普通に暮らせると分かった。
「夫婦の仲が悪くてごめんね~」と息子に謝ったら、「別に気にならないし」と言われ、息子はそれなりに過ごしている。
夫婦仲が悪くても、だれかが死ぬわけじゃない。
王道を行かなくても大丈夫と思うと、安心します。
夫に期待をしない分、失望もしないので、ツライ思いをすることもない。
夫に腹が立っても、しばらくすると怒りは引いていき、一緒に過ごすことができるのです。
仕事だと、好き嫌いは別にして、建設的に働けるじゃないですか。
あの原理です。
それに、常識や期待にしばられなくなると、自分の感情がストレートに出せるようになります。
私の場合は、夫に腹が立ったら「大キライ!」、夫に嫌なことをされたり、言われたりしたら、「すっごくイヤ!」と気軽に言えるようになってから、とっても気が楽になりました。
感情を吐き出すと、胸につかえたカタマリがスポンと取れたみたいになって、夫に対して、何が嫌なのか、どうしてほしいのかを、伝えられるようになったのです。
感情はためずに、早めに吐き出すことが、大切なんですね。
当たり前のことが、なかなかできなかった私は、今さらながらに学んでいます。
私は、たくましく生きている自分に気づいたことをきっかけに、常識や期待からようやく自由になれました。
すると、不思議なことに、「夫が大キライ」という感情が、ちょとずつ目減りしている!
夫も、息子も、私が前とは違う感じになったと言います。
世間体をものすごく気にする夫が、今回のネタをブログに書くことを許可してくれました。
何かが起きています。
あなたがツライ状況にいるのなら、逆境に負けずにたくましく頑張っている自分自身に、「頑張ってるね。スゴイじゃない」と声をかけてあげてください。
何かが起きるかもしれませんよ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。