【私が癒えるまでの全記録】⑩ 解決策は自分が一番知っている

最悪なセルフイメージにしがみつき、自分の存在を強く否定する部分。

一方、最悪なセルフイメージなど、どこ吹く風で、自分の存在を肯定する部分。

私の中には、相反する部分が一緒に存在していたのです。

私の体験を通して、自分を「肯定する部分」と協力して、自分を「否定する部分」に対処する方法について、お伝えします。

 

自分を「肯定する部分」を自覚する

 

私は、ハコミセラピー(心と身体の両方に働きかけるセラピー)を通して、自分の内面を探っていきました。

「ハコミセラピー」のBeingコース(体験を重視し、自分の在り方を見つめるコース)に参加して、2年半が過ぎた頃。

「マインドフルネスワーク」をしていたら、私の中で、映像のようなイメージが展開されました。

「マインドフルネスワーク」とは、自分の課題を探るという目的のもと、「マインドフルネス(ゆっくりを深呼吸をしながら、目をつぶり、自分の身体を感じていくもの)の状態となって、自分の中で何が起こっているかを丁寧に見ていくものです。

 

大きなカゴが、ガタガタと揺れていて、私は恐怖を覚えます。

カゴの中に嫌なもの(私自身の嫌な部分)が入っていて、飛び出してきたらどうしようと、恐れおののいているのです。

カゴがパカッと開き、中から、グロテスクな姿をしたプテラノドン(翼竜)が出てきます。

 

私の中では、2つの視点が現れます。

「出た!!」と、恐怖感、嫌悪感で、いっぱいになる視点。

一方、プテラノドンである自分を、純粋に楽しんでいる視点。

 

イメージの中では、まず、プテラノドンである自分を楽しんでいる部分が前面に出てきました。

プテラノドンは、「ハコミセラピー」のグループワークをおこなっている会場を、ペタペタと歩いていきます。

何人かの参加者をくちばしでつついて、あいさつを交わす。

親しみを感じている参加者の頭に乗って、頭の上にフンをする。

ミカンをツメに突き刺して、遊ぶ。

自分が恐ろしい姿のプテラノドンであっても、受け入れ、楽しむ自分自身がいるのです。

 

私は、「自分のことを全否定していると思っていたのに、自分を気に入っている部分もあるんだ」と気づきます。

私の中にいる、元気な女の子のキャラクター、「なおちゃん」の姿と、楽しそうなプテラノドンの姿がだぶりました。

 

自分を「否定する部分」が影のようにひそんでいた

 

いったい、私の何が、私をこんなに否定し、おそれているのか?

第三者的な視点で、自分の中に展開するイメージを、じっと見つめてみました。

すると、元気に動き回るプテラノドンの足元に、影のような存在がいたのです。

 

影のような存在は、プテラノドンである自分自身に、とてもガッカリしていました。

こんな、みにくい姿をしているから、みんなに嫌われる・・・。

影のように消え入りそうな姿なのですが、悲しみや嘆きは、ビンビンに伝わってきます。

 

だた、私のことを、頭ごなしに否定するという感じではありません。

私が、理想的な人間、望ましい人間ではないことを、嘆いている感じなのです。

 

私は、私のことを嘆く部分が、私の母と似ている気がしたので、母の名前をもじって、「きいちゃん」と名づけました。

 

自分を「肯定する部分」の知恵をかりる

 

ダメな私を嘆く存在、「きいちゃん」は、黒くて薄っぺらい、人型をした影のような感じ。

「ハコミセラピー」のワークで扱おうとしても、はかなく消えてしまいます。

 

それなのに、「きいちゃん」が、「私は、やっぱり要らない子」と嘆き始めると、そのつらさが全身をつらぬくのです。

「きいちゃん」をどうしたものか…と思っていると。

 

私の心の中にいる、元気な女の子のキャラクター、「なおちゃん」がやってきます。

「なおちゃん」は、自由奔放で、私を「肯定する部分」の象徴です。

 

「なおちゃん」は、「ハコミセラピー」の仲間をイメージの中に引き入れ、指示を出します。

 

ぐったりしている「きいちゃん」をベッドに運んで!

そんで、「きいちゃん」のお腹をポンポンしながら、「悲しかったね」「ガッカリしちゃったね」って、声をかけてあげて!

「なおちゃん」にも、おんなじようにして!

 

「なおちゃん」「きいちゃん」は、並んでベッドに寝転がり、交互に、お腹をポンポンとたたいてもらいながら、声をかけてもらいます。

すると、「きいちゃん」の嘆きがおさまり、心の中に平穏が訪れていくのです。

 

 

たいていの心理カウンセリング(心理療法)では、悩みを解消するための方法や手順が決まっています。

しかし、悩みを解消するために必要なものは、人によって、プロセスによって、違ってくるのです。

 

私が、自分の内面で展開されるイメージから考えたこと。

 

自分を「肯定する部分」は、自分を「否定する部分」を、排除しようとはしていない。

逆に、自分を「否定する部分」が求めていること、つまり、悩みの解消に必要なことを知っている。

悩みを解消するためには、自分を「肯定する部分」を見つけ出し、協力することが大切。

 

自分を「否定する部分」を敵視するのではなく、思い合うことが必要なのです。

そのことに気づきました。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

続きはこちら。価値観とまったく違った体験を通して、自分を否定する部分がなくなりました。